農業関係 (4)農業新技術の開発・普及
6面全面扉方式の猪わなを開発 〔佐 賀・北波多〕
−なし農家が自衛策で自作し、被害農家も利用−
唐津市北波多のなし・茶農家の川添忠満さんは、このほど多頭一括捕獲ができる6面全面扉方式の猪わなを完成させた。 これは、長年カラスや猪によるなしの被害に悩まされ、5年ほど前から溶接技術の腕前を生かしてなしの猪害対策にかご式のわなを自作して自衛してきた同氏が、すでに県内で利用されている4面式に改良を加え、6角形の組み立て型としたもので、全方角から猪が入れ6つの扉は同時に落ちて囲い込む。構造は簡単で、10枚の網から成り、組み立て分解に工具類は一切不要で5分以内で完了するが、完成するまでには大変な苦労があったとのこと。 同氏は、これまでにも入り口扉が1つと2つタイプを作成して2件の特許を申請中、使い勝手が良くて実用的と好評で、価格も手ごろな上、猿、狸、カラス等にも共用できることから、村内や県内、近県の獣被害を受けている農家に利用されている。 同氏は、「わな狩猟免許は比較的簡単に取得できるようになり、県でも年3回の取得試験が行われているので、集落や市町村等広域での捕獲に自作のわなが役立てば」と話している。
連絡先:唐津市北波多 川添 忠満 (電)0955-64-3425 |