1.全ての建築材料には弱点があり、木材は腐り、コンクリートは中性化による強度低下、鉄は錆びます。しかし現在ではそれぞれに対処方法があり、適切な予防をやればほとんど問題ありません。ちなみに鉄骨は錆止塗装や溶融亜鉛メッキ処理などを行ないます。一般住宅においては重量鉄骨で適切な防錆処理を施せば耐用年数100年は十分可能です。
2.木造住宅2階建てで構造計算はいりませんが、鉄骨造では2階建てになると構造計算というのが必要になります。構造計算とは何かというと、簡単に言えば、『この建物は現在の建築基準法上で構造的に成り立っていますよ』という証明です。申請時に木造では簡易的に処理されている事が鉄骨造ではとても厳しく審査されます。その分費用面から言えば、木造(3階建て以上を除く)では発生しない構造計算の費用が発生しますが、地震がどこで起きてもおかしくない昨今では、きちんと計算された建物に住んでいるという事はとても安心出来る事ではないでしょうか。この点はデメリットでありながら、メリットでもあると考えることが出来ます。
3.重量鉄骨造になると当然骨組自体の重量が木造住宅に比べると重たいので基礎にかかる荷重も大きくなります。ですから当然基礎もしっかりしたものを造らないといけません。ということはその分費用も掛かります。でもその分しっかりした物が出来るわけで決して損するということではありません。
4.構造材が不燃物なので火事に強いと誤解されるが、鉄骨は摂氏550℃程度で急激に強度が失われるので、消火に手間取ると一気に建物が倒壊する危険性を持っている。木造は火事に弱いと考えられているが、火で焼かれても柱の表面が炭化するのみで内部まで完全に燃えるには長時間かかるので、短時間に建物全体が崩壊するというケースは少ない。このため鋼材には耐火被覆を施すのが一般的である。
5.材料強度は高いため、コンクリートや木質材料と比較すると断面を小さくすることが出来るが、座屈という現象が無視できなくなる。
6.水分に触れると錆びやすいため、外部や水周りに用いる場合は、防錆処理を施すのが一般的である。
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