惚れ薬

 

一人の男が悩んでいた‥

「どうして俺はもてないんだろう‥」 

そんなことをつぶやきながら歩いていた。そんな時、路地の奥に古びた店を見つけた‥

「華伝堂」そう看板には書いてあった。古美術品の店ぽい作りだった。

男は何かに誘われるように入っていった‥

「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」出てきたのは綺麗な18歳くらいの女の子だった。

「えっいや〜別にふらっと入ってきたもので‥これといって‥」

女の子は微笑みながら「そうですか‥でもここにはお客様の気に入った物があると思います」

といい一つの小瓶を見せた。

中には白い錠剤が入っているようだ。

「これは?」男が言うと女の子は「惚れ薬ですよ」と言った。

男は不思議そうに女の子を眺めてた‥惚れ薬‥なぜそんな物を?いや俺の考えてることが

この子にわかるのか?‥これは夢じゃないのか?

困惑している男をよそに女の子は喋り続けた。

「この惚れ薬は相手に飲ませる物じゃなく自分が飲む物です。一錠飲んでその女の子に

触るとその女の子はあなたの事を好きになります。ただし効き目は1週間です。

それと効き目がある女の子がいるときは絶対薬を飲んではいけません。」

そう言うと男に小瓶を手渡した。

「あの〜お代はいくらですか?」男は困惑しつつたずねた。

「消費税込みで3150円です」消費税込みとは良い店だ‥(3000円の消費税150円ちゃうか?)

お金を払うと男は不意に眠たくなった‥気がつくと自分の家のベッドに寝ていた。

「夢か‥都合のいい夢だな‥惚れ薬なんて‥」

しかし、夢ではないようだ‥男の手にはあの小瓶が握られていた‥

「まさか‥本当に?」男はとりあえず自分がバイトしている店に向かい実験してみることにした。

確か、まず1錠飲むんだったな‥男は一錠薬を飲んだ、そしてかねてより可愛いなと

思ってる女の子の近くに行き挨拶をした。しかし今まで通りの挨拶しか返ってこなかった。

「やっぱ夢だったのか‥」その時女の子が転んでしまった。男は手を貸して女の子を

起こしてあげた。ふと見ると女の子はこちらをじ〜〜っと見てる。そして、いきなりキスをした!!

男はビックリして目を白黒させていたが女の子はやめようとしない。

「そっか触らなきゃいけないんだ‥」その夜、男とその女の子がどうなったかは想像にお任せします(笑)

1週間後バイト先の女の子は目が覚めたように男に別れを告げたが、また男は薬を飲み

女の子に触ってみた。すると一週間前のあの時のように女の子が自分のことを好きになって

くれたのだ。

その後男が幸せに暮らしたのは言うまでもない。

おしまい‥‥とは限らないのだ‥

 

男は、欲が出てきたのだ。今以上女の子にもてたい。色々な子とつき合いたいと

考え始めた。初めの頃は1週間で薬の効果が切れてきたときに、違う女の子と

つきあい始めたのだが、その次には1週間に薬を2錠飲み2人の女の子とつき合いだしたのだ。

その行為はエスカレートして今では1週間に10人以上の女の子とつき合うようになった。

今じゃ昔と違い部屋に4〜5人の女の子がいた。ある時部屋で女の子同士で喧嘩になった。

「彼は私のものよ〜」

「なによ彼は私を選ぶのよ」

「私の事が一番彼は好きなのよ!!」

男はその喧嘩を嬉しそうに眺めていた。あれほどもてなかった自分が今では沢山の女の子が

取り合いになるほどの男になったからだ。

ふと後ろを振り向くと一人の女の子が立っていた。この子も喧嘩するのかな。

なんて考えていた時、腹に鈍い痛みを感じた‥見てみると出刃包丁が深々と刺さっていた!!

「何故‥俺のこと好きになってるはずなのにどうしてこんな事‥」

男は薄れゆく意識の中で考えていた。男は1時間後出血多量のため死亡した。

刺した女の子は警察に連れて行かれた‥事情聴取の時に、

泣きながらその子はこう言ったという‥

 

「私だけの彼にしたかったの‥殺したら私の物になるから‥それだけ好きだったの‥」